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中央テレビ編集 


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IT、ICT、AI な話

◆確定申告の季節です。インボイス制度です。消費税の洗礼を受けました。

 独立系のコンサル活動を開始して10年が過ぎようとしています。その間、確定申告は丁寧に続けてきました。恥ずかしながら年商規模は、この間、小規模事業者を超えることはありませんでした。消費税については、納税を免除されるという特権?を享受してきました。インボイス制度という仕組みのことも承知しておりました。時には、ややこしいインボイスなどと言う仕組みへの対応については「その頃は仕事は辞める。歳だから・・・」などとも嘯いていたものです。しかしながら、時の経つのは速いもので制度は開始されてしまいました。
 様々な事情より免税特権を享受するのでなく、納税事業者として税務署よりインボイス番号の発行もしてもらいました。件の「2割特例」を使えば何とかなるとの思いもあったのです。そこに、個人的な事情が加わります。本則課税、原則課税を行う必要性が発生したのです。簡易課税(2割特例もその一種でしょう。)であれば、預かった消費税の伝票管理だけで計算は可能です。本則であれば支払った消費税のデータが必要となります。更に、購入商品・サービス毎に異なった税率が適応されます。更に更に、支払い相手別に特例措置が適応されているのです。「軽減税率、特例措置・・」によって会計実務は混乱することを必然の結果でしょう。
 私の行った対応を紹介します。決して立派な対応とは言えませんが、何とか熟せていると思います。
⑴ 今まで使っていた会計ソフトを使い、税抜き処理で仕訳処理を行いました。取引単位で内税。外税が設定できました。支出先の小規模事業者経過特例計算も対応出来ており仮決算まで行いました。バランスシートには仮払い消費税、仮受消費税の勘定科目計算も出来ておりました。仮受、仮払の差額を納税すれば良いのです。
⑵ 当該会計ソフトには消費税申告書作成機能もあり、動作させたところ「対小規模事業者経過措置には対応しておりません」というエラーとなりました。「何じゃこら!」です。手作業集計が必要ということでしょうか?このソフト、有料サポート付なんですよ!
⑶ 次には、国税庁の特設サイトを活用することを考えました。消費税申告書解説資料の膨大さには参ったものです。結局、申告書作成コーナーに「取り敢えず」挑みました。



 結果は、下記画面((表イー1)と表現されてました)に入力することで解決したようです。
 実際に入力する作業は、会計ソフトの各科目のコピ&ペーストで済みましたが。「うち免税事業者等取引」の項目については、会計ソフト自体の集計対象外とのことで手作業集計となりました。
 この制度、特例が多すぎるのです。その上、経過措置も加わります。定期メンテ付きのオンプレミス会計ソフトが対応出来ていないのです。安価な版なので止む無しとは思えるものの、使う側はたまりません。



 上記の表を見れば、消費税の構造的な解釈が可能です。私自身は、個別伝票で集計しましたが、世間の事業所は、そんな手間は掛けられないでしょう。そんな事業所でもこの特設サイトを活用すれば、申告は難しくありません。「何とか数字を作れば、何とかなる。」という現実的な解決が可能です。外税、内税、積み上げ、割り戻し・・・結構、便利に使えます。国税庁のこのサイトは、年々、使い勝手が良くなっています。始めて確定申告を行ったのは平成12年、隔世の感ありです。様々に批判される財務省ではありますが、この点だけは評価したいものです。仕組みが理解出来れば後は素人でも作業は出来ます。税理士さんには悪いのですが、専門家は不要という時代はもうすぐ到来するでしょう。更に、AIを活用した質問コーナーも完備出来れば、税務署職員すらも削減は可能となります。 端的に云って、上記の入力が完成すれば、消費税確定申告書は、はぼ自動的に作成される仕組みになってます。未だ、正式版は完成しておりませんが、峠は越えたという実感があります。

◆やはり人間論も必要でしょう。

 市民劇場の3月例会です。青年劇場の公演となります。伝統的左派という印象のある劇団ですが、この作品は比較的新しいものです。脚本としては2020年、青年劇場が初演しています。

     

 あらすじは(公演チラシより):

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終戦間際の福岡刑務所。看守の杉山が何者かに殺され、若い看守、渡辺は杉山を殺した犯人捜しを命じられる。聴取を進めていた渡辺は、日本名「平沼東柱」こと「尹東柱(ユン・ドンジュ)」という若い詩人が関係していると確信する。はたして、この人物は何者なのか?杉山を殺したのは一体誰なのか?事実を明らかにした渡辺の前に、意外な真実が待っていた・・・。

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 一見、反日本帝国主義論、朝鮮民族論の左派演劇との印象もあります。それだけで毛嫌いする皆さんも多いでしょう。また、反対に礼賛される方も多いことでしょう。もう飽きたという方もおられるでしょう。
  日本人と朝鮮人は、複雑な歴史関係を持ってきました。歴史観の擦り合わせは難しいものです。
 かつて、私たちが学生生活を送っていた頃、漢江の奇跡が唱えられた頃、韓国の平均所得は日本人の10分の1であったのです。それが、現在では、韓国の平均所得は日本人のそれを越えているのです。
 経済的観点を下地にもって舞台をみることによって印象は変わってくると思っております。また、芸能分野ではK-POPが巷に溢れているのです。どんなインパクトを与えてくれるのでしょうか?
 高齢化の止まらぬ労演・市民劇場は、どこへ向かうのでしょうか?そんな思いで舞台を観るつもりでおります。