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中央テレビ編集 


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Dr.板東のメディカルリサーチ No.156
<松山が 野球の聖地 草の原>

 野球は人気があるスポーツだ。プロもあれば草野球もあり、いつでもどこでも、にわか解説者が自己流で都合がよいコメントを喋り、皆で盛り上がることができる。今年度、日本のプロ野球では広島と西武が強かった。海を越えて大リーグでは、大谷選手の活躍がアンビリーバブル。メジャーで偉大な足跡を残したイチロー選手は今後、米国での殿堂入りは確実とされている。
 さて、本邦の野球殿堂について、今年2018年は日米通算507本塁打を放ったゴジラこと松井秀喜氏が史上最年少で選出。また、阪神の金本知憲監督も候補1年目で選出された。長年にわたる野球界への貢献に感謝したい。

新世紀 特別表彰 殿堂入り
 それではここでクイズを。2002年に野球殿堂入りした文化人がいる。誰なのか、ご存知だろうか?実は、文豪の正岡子規である。伊予国に松山藩士の長男として生まれ、幼名は処之助(ところのすけ)、後に升(のぼる)と改めた。東京大学予備門時代にベースボールを知って熱中。野球を題材とした短歌、俳句を数多く詠み「野球(のぼーる)」の雅号に。郷里の松山にバットとボールを持ち帰り、松山中学に野球部が創設。野球用語を数多く翻訳した功績により、新世紀特別表彰として、野球殿堂入りを果たしたのである。
 俳句「春風や まりを投げたき 草の原」、短歌「久方の アメリカ人の はじめにし ベースボールは 見れど飽かぬかも」などが知られる。

◆定期戦 長年走力 安打維持 
 筆者はずっと現役の野球選手で、15歳~60歳まで走力を維持してきた。四国四医大準硬式野球部OBの定期戦が続いている。第1回は野球の聖地・愛媛で始まり四県で持ちまわり、今年は愛媛で17年目の開催となった。
 私は、打者としてコツコツとゴロを打って走り安打を稼ぐタイプだ。そのコツは、ボテボテのゴロで内野安打を狙うもの。わざわざ、芯をはずして打つという技術を持ち合わせているが、これが相当難しい!? 一塁に行ければ2球後には3塁に達する。背番号の如く、007の拳銃から発射される弾丸のつもりだ。私の人生も野球と同様。スマートさはないが、泥にまみれても、確実にひとつずつ前へ進みたい。
 殿堂入りする選手は高く評価されて顕彰される。一方、小生は、控えめな性格と自分だけを信じ、謙称的雰囲気でへりくだって喋ってきた。博打の能力もないため懸賞も全く当たらず、ただ健康で走り回り、「ご健勝だけが取り柄ですね」といつもお褒めの言葉を賜っている次第である。


(板東浩、医学博士、ピアニスト、https://www.pianomed.org/
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