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中央テレビ編集 


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Dr.板東のメディカルリサーチ No.142
<500歳 野球で青春 真っ只中>

親父たちの甲子園  

先日、「野球に燃える親父たちの甲子園―第1回全国500歳野球大会」が開催され、全国から32チームが秋田に集まった(図1)。高校球児が目指す甲子園と心意気は同じだが、異なる点は、年齢が高すぎて、身体能力が以前より落ちてしまったことかもしれない。選手が50歳以上で、グランド上9名の年齢合計が常に500歳を超えるのがルールである。
 四国から出場したのは「徳島大学チーム」で、私もその一員であった(図2)。メンバーは中高年の野球小僧たちで、いつも野球リーグ戦に参加中。やや遅まきながら野球の青春を送り、命を懸けるほどではないが、人生を少しだけ懸け、徳島大学の名に懸けて、秋田の地に降り立ったのである。

強豪と対戦 
 あらかじめインターネットで初戦相手を調べると、地元の「秋田銀行」と判明。なんと、4番バッターは連続4打席ホームランをかっとばしたらしい。地方銀行の野球部には実業団レベルの選手が含まれていることが多く、なるほどと思っていた。
 その予想は的中することに。試合の1時間以上前から、敵はすでに準備運動としてストレッチ、ダッシュ、キャッチボール、バッティングを開始。その姿を一見するだけで、強豪とわかる。一方、我々が真似すると、試合前に疲労困憊してしまうので、いつものように体力を温存して試合に臨んだ。
 試合が始まった。相手の打撃は凄い!部員が多く、代打で順に出てくる選手誰もがバットの振りが鋭い。ピンポン玉みたいにボールが遠くに飛んでいく。私は外野から、ボールの放物線を呆気に取られて観ていた。

良いプレー    
 徳島大学チームにも、投打にわたり、なかなか良いプレーがみられた。我々のチームには米田正人、富永洋和、松江重文、松尾誠治という優れた投手が4人いる。初戦と、座間市チームとの第2戦に対して、皆で力をあわせつないだ。
  印象的なシーンを示す。富永選手がホームランを打った際、本人や捕手、審判、相手選手がボールの行方を追う表情がいい(図3)。米田選手のホームランの瞬間、ライナーで飛ぶボールの軌跡がみられる(図4)。1番バッターの私は1球目にバントヒットで塁に出て、2球目に盗塁成功。本塁を踏み、若干ながら私の役割を果たせたと思う(図5)。
  今回は地元のおもてなしで心温まる交流も生まれ、今後の展開が愉しみだ。

(板東浩、医学博士、ピアニストhttps://www.pianomed.org/
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