中央テレビ編集 << 先月のコラムへ トップへ >> 次月のコラムへ 美術館からのエッセイ 子どもたちと美術館をつなぐ「アートの日」活動発表展 「アートの日」は、毎月1回保育所と美術館が1年間を通して連携し、様々な表現活動を行うプログラムとして2012年にスタートしました。アートの日は、美術館の職員が出前授業に出向いたり、子どもたちが美術館に来たりして、作品鑑賞や造形活動を行います。新型コロナ感染症が広がる前は、年度当初に、先生方と年間計画を立て、季節のあそびや園の行事に組み込むことでアートが自然な形で子どもたちの生活に浸透していきました。今年で12年目を迎えましたが、新型コロナ感染症の影響で様々な活動が制限された期間が長く続き、連携のあり方も変化しています。オンラインでつながることができたこども園もありましたが、多くは会えないままで時間が過ぎてしまいました。子どもたちと一緒に活動できない間も、先生方とは、少人数で勉強会を継続してきました。 そのような中、第65回全国私立保育研究大会が6月14日から16日まで徳島で開催されます。コロナ禍の影響で2回の全国大会が中止となったそうです。ほんとうに久しぶりに集うことができる研究大会ということで全国からおよそ1,800人の参加があるとのこと。よりよい保育を目指そうとする先生方の熱意を感じずにはいられません。6月15日には、第18分科会:「アートと保育」が、美術館がある文化の森総合公園内の会場で開催されます。当日は、当館と連携して「アートの日」に取り組んできたこども園(3園)の研究発表や鑑賞プログラムの体験ワークショップなどがあります。 この全国大会の開催期間に合わせて、「子どもたちと美術館をつなぐ『アートの日』活動発表展」を美術館1階ギャラリーで行います。ここでは、保育者が作成したドキュメンテーションや活動速報(写真とコメントを可視化した掲示物)、子どもたちの作品などを展示し、アートが子どもたちにとって身近なものとなっていく過程をご覧いただきたいと思います。そして、子どもたちの豊かな感性や表現力の育成にアートや美術館がどのように関わっていけるのか、多くの方と意見を交わし今後の活動に活かしていきたいと思います。 この活動発表展は14日と15日は9時30分から20時まで(16日は、17時まで)開館します。入場無料ですので、この機会にご覧いただけたらと思います。 【アートの日活動発表展】2023チラシ この春は、遠足などで美術館を訪れてくれるこども園や学校の子どもたちの笑顔が増えつつあります。マスクをはずした子どもたちの様々な表情を見ることができて、こんなに幸せなことはありません。感染症の予防にも気を配りながら、子どもたちには、美術館で様々な作品と出会い豊かな感性をもっともっと育んで欲しいと思います。 美術館のおやくそく(おしゃべりはアリさんのこえで)を確認している子どもたち 特別展「境界をこえる」で作品を鑑賞している子どもたち 作品は、林勇気の映像作品〈light/shadow〉 (徳島県立近代美術館 主席 亀井 幸子) 徳島県立近代美術館6月の催し物 ■展覧会情報 ○特別展「境界をこえる」 開催中-2023年6月18日[日] 特別展 境界をこえる ○徳島のコレクション 2023年度Ⅰ「人のよそおい」 開催中-7月17日[月・祝] 2023年度Ⅰ「人のよそおい」 ■関連イベント ○こども鑑賞クラブ「クラブに集まれ」6月3日[土]14:00-14:45 小学生対象、参加無料、電話で申込(当日参加可) ○手話通訳付き展示解説「境界をこえる」6月4日[日]10:00~11:30 場所:美術館 展示室3(2階)、対象:どなたでも(聞こえる方もどうぞご参加ください)、要観覧券、申込不要。直接会場にお越しください。 ○学芸員による展示解説「境界をこえる」6月4日[日]14:00~15:00場所:美術館 展示室3(2階)、対象:どなたでも、要観覧券、申込不要。直接会場にお越しください。 ○作家とつながるトーク2「林勇気 像と映像」6月11日[日]14:00~15:30場所:美術館ロビー、展示室3(2階)、ゲスト:林勇気(作家) 聞き手:宮﨑晴子(主任学芸員)対象:どなたでも、 要観覧券、申込不要ですが椅子席(15席)は、電話予約が必要(先着順)。 https://art.bunmori.tokushima.jp/imgdoc2017/2023_talk_hayashi.pdf ※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、会期や催しの内容が変更・中止となる場合があります。 ※予防対策として、検温、マスクの着用、手指消毒などに御協力をお願いします。