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中央テレビ編集 


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IT、ICT、AI な話

◆ 1ケ月の空白(6月欠稿)を作ってしまいました。今月はITな話の原点回帰から始めましょう。

次図は、現在、進めているセミナーのレジメの一部(勘所)です。



 過去、私が診断士資格を取得したころ(2000年前後)各種セミナーで、経営者の皆さんに主張していたことに、「パソコンの、読み、書き、算盤」を身に付けるべきことがあります。内容としては、ネット検索で正しい情報を取得する能力(読み)、ビジネス文書の作成が自分で出来ること(書き)、各種の計算を電卓ではなくエクセルなどの表計算ソフトが使えること(算盤)の能力を身に付けて下さい、ということを主張してきました。あの頃は、スマホもなく(iPhoneの普及は、2007年からです)、パソコンも高価でした。経営者の中には、意義は理解しながらも「時間がない。」「従業員に任せている。経営者には必要ない。」と嘯く人達も多かったものです。その結果は、個人的な経験則ではありますが、何故か、経営が傾いた事業者の方が多かったものです。反面、経営の順調な方は、いつの間にかパソコン版の「読み、書き、算盤」を身に付けておられました。パソコンスキルと経営結果との因果関係の統計は知りえる範囲ではないようですが、鶏と卵の関係が成立するのでは?というのが私の印象です。
 あの頃より20年が経過しました。最も顕著な変化はスマートフォンの普及です。iPhoneの登場はショックでした。キーボードがなく、ノッペラボウの端末は使い易さ、便利さでは群を抜く端末でした。「これは、絶対に流行る。但し、気になるな~。」が私の印象でした。つまり、「書き、算盤はどうなる?」ということです。
 最近では、スマートフォンを持っていない経営者は殆どおられません。しかしながら、スマートフォンは持っているが、パソコンは持っていない、持っていても殆ど使わないという方もおれれます。その方々に共通するのは、スマートフォンは単なる電話機能としてしか使えていないということでした。上記、レジメントの右下の角図形内にまとめてある機能が使えていないということです。スマートフォンは頗る有能な機能を持っており活用のレベルによって有意な差が出るのでは?というのが私の仮説(検証済?)なのです。
 巷では、SNS活用によるWEB販促を推奨する趣もありますが、それらの前提にはパソコン、スマートフォンの有機的な活用による販売促進のPDCAを回すという作業が必要なのではないでしょうか?それらの考えを総括的にまとめると



 ということになります。かなり断定的な表現になっていますが、情報系の診断士歴20年の結論です。かってはコンピュータの世界は一部の特権層のものでした。今では、大衆社会の一部の構成要素となっているのです。導入のハードルは低く、活用可能性は無限大にあります。多少の心理的な障害はあっても勇気を持って乗り越えるべきでしょう。今後、一緒に考えて行きましょう。
 今後の私のコンサル活動もこの領域が中心となります。宜しく御願いします。

◆ 今月は市民劇場の例会の月です。劇団、青年劇場です。。

 今月の例会は、2017年7月以来の青年劇場の舞台です。正統派と言われる劇団の一つです。ロゴマークには「秋田雨雀・土方与志記念青年劇場」という但し書きもついております。秋田雨雀とは、明治生まれの劇作家・詩人・童話作家・小説家・社会運動家。エスペランティストとしても活躍。土方与志とは日本最初の現代劇場「築地小劇場」を私財を投じて開設したことで知られます。華族出身で、戦前、左翼的言動で爵位を剥奪されたことで知られます。お二人ともに戦後の新劇活動を政治局面より支え今まで続く労演(市民劇場)運動の先覚者です。この二人の遺志を継ぐ劇団というべきでしょう。
 また、飯沢匡,ジェームス三木という名前を聞いたことのある方々は多い筈です。正統派の新劇色に加え大衆色の強い喜劇などにも名を馳せた劇作家です。青年劇場でもお二人の作品多く上演されています。そんな劇団の7年ぶりの徳島公演となります。



 キネマの神様というと、今年8月6日(金)、全国ロードショーを迎える山田洋次監督による松竹映画配給の作品を思い浮かべる方も多いでしょう。原作者原田マハさんの自らの家族をモデルにした小説『キネマの神様』の映画化です。主人公・ゴウの若き日を菅田将暉、年齢を重ねたゴウを志村けんが演じるというW主演でクランクインしたものです。ところが、志村けんさんがコロナで急逝、主役が亡くなるという非常事態に陥りました。緊急事態宣言が発出され、撮影が中断するという困難な状況下、山田監督は志村の代役として、沢田研二に白羽の矢を立てたのです。異例の配役でしょう。志村けんは日本を代表するコメディアンで三枚目。沢田研二は日本を代表する二枚目です。これらを実現する山田監督の眼力、松竹映画の真骨頂を見る思いです。久しぶりに映画館に足を運ぶことを考えております。
 今回の青年劇場の舞台は、映画の配信に先行する形で進められています。舞台・映画の相乗鑑賞を楽しんでみたいとも思っております。