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其の四十三
― テレパシー ―
風邪を引いた。
数日前から喉がイガイガしていたし、ここ数日の寒さと、多忙のせいだ。せっかくの休みだけれど、今日は寝て過ごしたほうがよさそうだ。
友にショッピングはキャンセルだと電話をする。
「そうなんよ……うん、ごめん、またね」
こういう時、やはり一人は辛い。お粥が食べたいな〜。
でも自分で作る気力もなし、誰か作って〜。はー……、
とにかく眠ってしまおう。
2時間後、ドアベルに起こされた。覗き穴で確認すると、
約束をキャンセルした友。お鍋を抱えている。
ミゾレ混じりの空模様の中、お粥を作って持ってきてくれた友人。
普段は喧嘩ばっかりだけど、今日は親のように、恋人のように優しく
世話してくれる。有難い。
「おいしい。お粥が食べたいなと思ってたんよ」
「ふふふ、知ってる」
「えっ、なんでよ?」
「テレパシー」
「・・・・・・テレパシー」
持つべきものは、友とテレパシー。


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